今年はダメだ、そして『天水』。

 と言いますか、今年いっぱいは、おそらくもういっぱいいっぱいというか、手一杯で(いっぱいを何度繰り返せば気が済むのか)、サイトの更新がどうこうとか言うとる場合じゃないような感じです。故に、この雑記のみの更新と相成るものと思われますが、どうぞよしなに、そしてお目汚し申し訳ないです。

 いや、「手一杯」っちゅうか、空いた時間は縫物とか読書とか(あとは、ぼーっとしながらひたすら歩く、とか)したいもので、サイトのことをする時間をつくるまでに至らないっちゅう、それだけでありますが~(^_^;)。

天水 完全版 (講談社漫画文庫 は 8-2)
 旅も、秋くらいには行ければよいなあ……。しかし、秋は、うーーーん……、どうだろう……。もっとわやわやしているかもしれんなあ……。

 あっ、花輪和一さんの『天水』の完全版、面白かったですよ。雰囲気的には、『刑務所の前』に出てくる中世(だと思いますが)部分と相通じるものがあるなーと思いました。河童さんが、好き! こんなお話、書けたらいいだろなあ。憧れです。花輪さんの言葉の使い方が、また好きです。繊細かつ素朴。わかりやすい言葉で、深い。たとえば、主人公の女の子が得も言われぬ心細さや恐れ(畏れ、と言う方がむしろふさわしいかもしれない)を抱いて山道を行くときに、「ひとりでどこまでも行けそうでこわい」と表現したりする。「どこまでも行ける」のが「怖い」という感覚。それは、言われてみれば、確かに「怖いなあ」と感じさせてくれる、あまりにも素朴であまりにも的を射た、そして素晴らしく繊細な表現じゃないかなーという気がしました。